生活の知恵

防災グッズリストのチェック!最低限必要な物は持ち主によって違う?

防災グッズを準備しないと!などと思いつつも、いざ用意するとなったら何が必要なのでしょうか?

たくさんの物を用意しておけば便利なのでしょうが、緊急避難する時に荷物が重くて逃げずらいとか、いつ来るのか分からない災害にあまりたくさんお金をかけられない。

人にはそれぞれの事情があります。

そこで今回は、防災グッズを用意するために必要な物をご紹介していきます。

そんな中でも、最低限必要なもの・あったら便利なもの・持ち主別などといった目的や状況に合わせた防災グッズをご紹介します。

最低限必要な防災グッズ

防災グッズは3種類に分けられるのはご存知でしょうか?

防災グッズの3パターン

  • 0次避難用・・・常時持ち歩く物
  • 1次避難用・・・災害発生直後に持ち出す物
  • 2次避難用・・・避難生活で必要な物

3種類に分かれているのは、いつどんな状況で災害に合うか分からないというのが大きな理由です。

0次避難用は、外出先で被災した場合でも最低限対応可能な物を。

1次避難用や2次避難用は、災害が発生してからの状況に応じて用意しておく物を。

それぞれに合わせて内容が異なるだけでなく、物量も置き場所も変わってきます。

ここでは、0次・1次・2次避難用で必要最低限の物をリストアップしていきます。

0次避難用:常時持ち歩くもの

災害に合う時に必ず自宅にいるとは限りませんよね?外出先でも遭遇する可能性はあるはずです。

緊急事態の際に、命を守るために必要な物や緊急連絡として必要な物を用意するのが0次避難用の持ち物となります。

防災グッズ備   考
飲料水・携帯食災害時は飲料水の売り切れが続出しますので、500ml程度で良い。

チョコや飴などのコンパクトな物で一時的に空腹をしのげる物が良いです。

小銭・通帳・保険証小銭は緊急で公衆電話を使用する場合に必要なので10円玉を用意する。

通帳や保険証は写しでも大丈夫です。

携帯電話・モバイルバッテリー
充電ケーブル
携帯電話は常に持ち歩く人がほとんどですが、充電ケーブルやバッテリーも忘れず持っておくと充電切れの心配がありません。
筆記用具・連絡先メモ筆記用具はメモを取ったり自分の安否情報を書く時にも役立ちます。

連絡先メモは、家族の連絡先などをメモしておくものです。

携帯が電池切れになった場合に備えておくと良いですね。

身分証明書免許証・健康保険証など身分を証明する物があると、非常時に銀行でお金を貸してくれる時に役立ちます。
常備薬・応急セット
マスク
持病などの常備薬は3日分あると良いと思います。

応急セットは、最低でも絆創膏と消毒液があると良いでしょう。

災害時の砂ホコリを防ぎ、防寒対策にもなります。

懐中電灯・笛懐中電灯は多きサイズではなく、小型ライトでも大丈夫です。

停電時の夜は真っ暗になるので非常に便利です。

笛は倒壊した建物に取り残された時に救助をしてもらう時にとても役立ちます。

防犯対策用の防犯ベルもいいですね。

飲料水・携帯食災害発生後に最初にコンビニなどから無くなるのが飲料水です。

まずは500ml程度の物を用意しましょう。

携帯食はチョコや飴など一時的に空腹をしのげ、小物を選びましょう。

ハンカチ・ティッシュ
ウェットティッシュ
ケガの時や、汗・汚れを拭き取ったりと色々なことに使えます。

災害時には水が使えなくなったり貴重になるので、ウェットティッシュも役立ちます。

1次避難用:災害発生直後に持ち出すもの

自宅や勤務先など、1日の大半を過ごす場所には「非常用の持ち出しグッズ」があると、いざという時にすぐに持ち出すことができます。

非常時には持ち出ししたい物が多く、まとめることが難しいと思います。

色々なことを想定したら、持ち出し用バッグやリュックに荷物が入りきらないということもありえます。

基本的に、災害が発生して72時間(丸3日)以内には救助の手が届くとされていますので、最低3日間生き延びるための荷物を用意しましょう。

まずは、最低限かつ最優先で用意しておきたい物をリストアップしてみましょう。
※0次避難用も持ち出すとしたリストとなります。

防災グッズ備   考
飲料水・携帯食料一人当たり1.5Lくらいの飲料水が必要となります。

携帯食は、缶詰や栄養補助食品などかさばらない物を選び、レトルト食品系は余裕があれば詰めます。

装備系ヘルメット:折りたたみ式のヘルメットならコンパクトで優秀です。

手袋:アラミド繊維の手袋は火に強く耐久性があるのでおすすめですが、なければ軍手でも良い。

運動靴:非常時に裸足で逃げるかもしれないため、走りやすい運動靴が良い。

懐中電灯:バッテリーの持ちを考え、ラジオなどの複合機能ではない方が良い。

情報系携帯ラジオ:電池不要の手巻きラジオが良いです。

予備電池:電子機器に合ったバッテリーや電池の予備を入れておきましょう。

家族の写真:家族がはぐれた時に、家族の顔や全身が分かる写真があると良いでしょう。

油性マジック:家に書き置きする時に濡れて消えないように油性が良いです。

救急系0次避難用では絆創膏や消毒液くらいで良いですが、1次避難用ではガーゼ・包帯・目薬・胃腸薬などが良いです。
衛生系簡易トイレ:災害時はトイレの水が流せなくなる場合があります。

タオル:手を拭いたりケガした時の止血の時にも使えるので、複数枚用意。

そして、これらが入るバッグが必要となります。

肩掛けやキャリーケースは手が塞がってしまうので、リュックサックが良いと思います。

おおよそ20L入るくらいの大きさにしましょう。

あまり大きいと移動する時や持ち出す時に重くて、動きが遅くなったり体力を消耗してしまいます。

2次避難用:避難生活で必要な物

避難生活が長くなった時のことを考えた「備蓄用」の荷物です。

万が一、救助が遅れていても数日間は自給自足の生活ができるような内容です。

2次避難用の荷物は、家の奥などにしまうのではなくガレージ・物置・キッチン・玄関などの取り出しやすい場所に置いておきましょう。
※0次・1次避難用がすでに持っていると想定したリストです。

防災グッズ備   考
保存水水の備蓄は「1日3L/日」程度の用意が必要です。

3人家族なら、2Lのペットボトルを12~18本ほど備蓄しておきましょう。

保存食・調味料保存期間が長くて火を通さずに食べられる缶詰や乾パンなど。

水を沸かすことができるならインスタントラーメンも用意。

調味料は、塩・砂糖・醤油の最低限で用意しましょう。

アルミホイル
サランラップ
アルミホイルは容器が無い時に簡単にお皿などが作れます。

また、フライパンや鍋(簡易的)の代用にもなり便利です。

サランラップは器に敷いて使うと洗う手間が無くなります。

ケガをした時にも巻いて雑菌から守ることもできます。

カセットコンロ
鍋類
食事を作るのには絶対的に必要なのが火です。

大きさを考えると持ち出しするのは大変ですが、それでも重要なので必ず用意することをおすすめします。

お鍋は底の浅い手鍋の物が使いやすいです。

懐中電灯
ローソク
懐中電灯は、簡易的な物ではない物を用意しましょう。

ローソクは停電が長引いたり、懐中電灯の電池切れの時に役立ちます。

救急セット
常備薬
救急セット:消毒液・絆創膏・脱脂綿・包帯・ガーゼ・三角巾・ハサミ・ピンセットなど

常備薬:風邪・鎮痛剤・発熱・胃腸薬・花粉などの常備薬

ティッシュ
トイレットペーパー
箱ティッシュはかさばるので、ポケットティッシュが複数個あると良いです。

トイレットペーパーは芯を取るとコンパクトになります。

マスク避難所生活では、風邪などの感染病の予防に必須となります。

降灰や粉塵対策には防塵マスクがおすすめです。

防寒グッズ防寒着やカイロは寒い冬に限らず用意しておきましょう。

朝~夜まで暖かい日は少なく、夜や朝方は冷える日が多いです。

毛布などの寝具系も防寒を考えた物がおすすめです。

衣類下着や靴下などは、しばらく洗濯できないことも考えて多めに用意しておきましょう。

肌着や普段着はかさばるので、衣類専用の圧縮袋にいれてまとめやすくしておくのがおすすめです。

屋内でも小石やガラスの破片が落ちていることもあるので、スリッパがあると屋内での移動も安全です。

洗面・風呂用具歯磨きは旅行用のセットをいくつか用意し、石鹸は固形石鹸の方がかさばりません。

水・お湯が使えないことを考えてドライシャンプーがあると便利です。

タオル類タオルは多少かさばっても多めに用意しましょう。

汗や汚れを拭き取るだけでなく、怪我の手当て・防寒・下着替わりなど様々なことで使うことが出来ます。

寝具
アイマスク・耳栓
避難所生活になると、布団や毛布などの援助がありますので、それまでは寝袋を使えるようにしておいた方が良いです。

避難所などのなれない場所での睡眠にアイマスクがあれば眠りやすくなります。
また大勢の人がいるので音が気になる人には耳栓があると良いです。

ポリ袋様々なことに使えますので、大小色んな大きさがあると用途も増えます。

最低でも10~20枚くらい準備しておくと安心です。

レジャーシート敷物としてはもちろんですが、雨風をしのいだり防寒にも役立ちます。
新聞紙
ダンボール
着火剤としての役割だけでなく、地面からの冷えを防ぐことも出来ます。

ダンボールは簡易的な仕切りとしても使えます。

給水タンク・袋水道が止まってしまった時、給水所から水をもらう時に必要です。

ポリタンクなら10Lを2つあると良いでしょう。

高齢で重いのは無理な場合は、給水袋でもいいでしょう。
給水袋は折りたたみできるタイプだと場所をとりません。

運搬用キャリア大きな荷物や給水所から水を運んだり、燃料など重い物を運搬する時にとても役立ちます。
クーラーボックス冷たい物を入れて使うだけでなく、お湯を入れると予熱で調理することもできます。
蚊取り線香特に夏~秋にかけては必須となります。

大きいサイズの物があるとベストです。

工具定番であるペンチ・ドライバー以外に、バール・ノコギリ・ハンマーなども用意しておくと良いです。

噴火の被災に合う地域では、灰の掃除にシャベルもあると便利です。

これらの備蓄を置いておくスペースも必要となります。

広い場所じゃないと置けないとは思いますが、備蓄には置いておくのに適した場所があります。

後ほど、0次~2次避難用グッズの置き場所についてもご紹介します。

持ち主別のリスト

女性・高齢者・乳幼児などは一般的な防災グッズに加えて、それぞれには無くてはならない防災グッズがあるので、ご紹介していきます。

これまで紹介した0次~2次避難用グッズにプラスして用意しておきましょう!

女性向けリスト

災害時、女性の場合は防災グッズの他に「防犯グッズ」や「生理用品」など女性特有の物を用意しておきましょう。

防災グッズ備   考
生理用品生理用ナプキンは止血する時にも使用できます。

おりものシートは下着が汚れずらくなり長持ちします。

防犯ブザー災害などの混乱時には物取りなどの人災が発生することもあります。

二次災害(人災)を防ぐためにも持ち歩きましょう。

また、サイレンやホイッスルとしても使う事ができます。

クシ・ブラシ・手鏡大きな地震の時は設置している鏡が割れて使えなくなるので、手鏡が役立ちます。

クシ・ブラシも必要に応じて用意しておきましょう。

ヘアゴム数日でも髪が洗えない時や、作業する時にあると邪魔になりませんし、ヘアゴムは何かと多くの事に使えるので複数本あると良いです。
化粧品フルメイクの道具ほど必要ではなくても、アイブロウやファンデーションだけでもあると、少しは違うでしょう。

メイク落としは携帯用の拭き取りタイプがおすすめです。

高齢者向けリスト

健康で元気な高齢者以外にも、補助が必要な高齢者にも必要な物があります。

防災グッズ備   考
介護手帳介護手帳は貴重品なので常に持ち歩きましょう。

災害時に介護が必要な人が優遇されることもあるので、証明となります。

介護用品高齢者の身体などの状況によって必要な物の優先順位をつけて用意しましょう。

補助杖・歩行器・シルバーカーなどなど普段使っている物をいざという時に持って逃げらるとは限りません。

備蓄にしておくことで、後々使えることにもなります。

紙おむつ紙おむつは0・1次避難用だけではなく、備蓄用としても1週間~10日間分を用意しておきましょう。
補聴器普段お使いの補聴器が壊れてしまった場合、すぐに直せるとは限らないので予備として備蓄しておきましょう。
入れ歯入れ歯を洗う水が無い場合も考え複数個の用意があると安心です。

乳幼児向けリスト

赤ちゃんや小さなお子さんがいる家庭では、避難時の持ち出しの荷物は多くなります。

そのため、持ち出し忘れをすることも多いかもしれません。

一般的な防災グッズとは別に、乳幼児向けリストを元に漏れのない備蓄をしておきましょう。

防災グッズ備   考
粉ミルク災害時にはストレスから母乳が出なくなってしまうお母さんも多いそうです。

粉ミルクは必須と思い用意し、水が止まった時に備えて液状ミルクも用意しておくとベストです。

紙おむつ
おしり拭き
0・1次避難用で用意しておくのはもちろんですが、いつも使って赤ちゃんがなれている紙おむつを数日分用意しておくと安心です。

水やお湯が使えないことも想定し、おしり拭きも一緒に用意しましょう。

哺乳瓶洗えないことも想定し、複数個あると良いです。
離乳食温めたりせずにそのまま食べられる離乳食は0・1次避難用の他に、2次避難用の備蓄もしっかりとしておきましょう。
洗浄綿大人が使う除菌シート・ウェットティッシュは赤ちゃんにとっては刺激が強いため、必ず用意してあげましょう。
バスタオルタオルは汎用性が高く色々なことに使えるだけでなく、赤ちゃんには防寒具としても使うことが出来ます。
抱っこヒモ常に持ち歩く分の他に、予備としてもう1本用意しておきましょう。
母子手帳災害時に行きつけの病院にいけるとは限らないので、母子手帳があると良いです。

防災グッズのベストな置き場所は?

ここまでご紹介して来た防災グッズですが、せっかく用意をしても置き場所を間違えてしまうと持ち出す時に不便だったり、最悪な場合は持ち出せないこともありえます。

0・1・2次避難用のそれぞれの置き場所やまとめ方をご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。

0次避難用
(常時持ち歩くもの)
外出先で被災した時に役立つ物なので、常に持ち歩くように準備します。

日常的に持ち歩くので、入れる物は最小限必要なものにしてポーチなどにまとめておくと携帯しやすくなります。

1次避難用
(災害発生直後に持ち出す物)
人によって1日の大半を自宅で過ごす人もいれば、職場で過ごす人もいます。

災害に遭遇した時にそこから離れる時に持ち出す物なので、玄関先や職場のデスクの下に用意するのがベストです。

1次避難用の防災グッズは、1つの荷物に1人分を詰めておきましょう。

複数の荷物をシェアするように詰めるとはぐれた時などに無い物が出てきてしまいます。

2次避難用
(避難生活で必要なもの)
災害が発生してから数日経つと、避難所での生活が始まったり自宅に戻れる場合があります。

避難所では最低限の物資しかもらえませんし、自宅に戻ってもライフラインが復旧してないこともあります。

そんな時に役立つ物を2次避難用で用意しておきます。

荷物をしっかりと守りたいからと奥まったところに置くと取り出しにくくなったりするので、ガレージや物置・キッチン・収納棚の手前の方などすぐに取り出せる場所に置いておきましょう。

さいごに

防災グッズを情況に合わせて用意するリスト・持ち主や使う人によって分けたリストをご紹介させていただきました。

また、それを0次・1次・2次避難用としてそれぞれを分けて詰めておき、それぞれに合った置き場所で保管しておきましょう。

防災グッズを作る時は、様々な事を想定するとどうしても荷物が多くなりがちです。

特に1次避難用と2次避難用は持ち出せないくらい(背負えないくらい)の量にしないことです。

あなたが持って歩ける量ではないと、いざという時にスムーズに移動できないと命に関わることもあります。

防災グッズを用意したら一度背負って少し歩いてみるなどして重さが大丈夫か試してみましょう。

かといって少なすぎると困るので、何がどれくらい必要なのか?一度しっかりとリストアップしておきましょう。

リストアップしたらそれぞれに優先順位をつけて詰め込んでいきましょう。

家族や職場の人と話し合って用意しておくのも良いと思います。