先日、学生時代からの友人にこんな相談をされました。
「子どもも大きくなってきたから働こうと思うんだけど、派遣とパートってどっちがイイのかなぁ?」
彼女が私に相談して来たのは、友人同士だから。だけが理由ではないんです。
ドドヨは派遣会社で働いていました。登録スタッフさんに仕事を紹介したりするコーディネーターだったんです。
彼女はそれを知っていてドドヨに相談して来たのだと思い、私の知るありのままの話をしました。
きっとこんな風に「働くなら派遣とパートのどっちがいいんだろう?」と思っている方って多いんじゃないのかな?
そこで、今日は主婦の方必見!!
派遣とパートではどんな違いがあるのか?ということについて書いていこうと思います!
目次
主婦が働くのにクリアしたいポイントとは?
家事や子育てをしながら仕事をしたいと思っている主婦は、働く時間や日数が少ない派遣やパートの仕事をしたいと思う方が多いですね。
そうなると職場に求める条件もいくつか出てきます。
長い期間、無理せず快適にお仕事と家事・育児を両立できる職場を見つけるためには、どんな条件をクリアしていけばいいのか、ポイントを押さえていきましょう!
・就業時間の融通が利く
・残業や早出がない
・急なお休みにも対応してもらえる
・通勤時間が短い
・子育てへの理解がある
・ブランクがあっても仕事しやすい環境
派遣とパートの違いを知ろう
友人も気になっていたのが「派遣とパートの違い」です。
違いを知らなければ、どちらが自分に向いているのかも判断できないですよね?
主婦と一言で言っても置かれている状況は様々ですから、違いが明確に分かることで自分に合っているのはどちらなのかという判断材料になりますね。
ここでは、派遣とパートでは何が違うのか?を紹介していきます。
雇用契約の違い
派遣は、雇い主が派遣会社になり働く場所が派遣先になります。
給与の支払いや福利厚生なども全て派遣会社からです。
ですので、雇用条件の相談は勤務先の上司ではなく、派遣会社の担当者にすることになります。
ただし、業務内容においての指示などにおいては派遣先(勤務先)の上司ですよ。
パートの場合は、自分で直接企業に応募し選考してもらいます。
雇用契約も勤務先企業とあなた個人の契約を結ぶことになります。
もちろんお分かりと思いますが、給与や福利厚生などは勤務先企業からとなります。
契約期間の違い
派遣の場合は「有期契約」のため定期的に契約更新を行う必要があります。
長く働きたいのであれば更新をして、逆に何かの都合で続けられなくなった場合は契約更新を断ることが出来ます。
また、派遣先(勤務先)から契約期間を更新しない通達が出るケースもあります。
派遣には有期契約以外にも、例外的に「無期雇用」という制度もあります。
有期契約が複数回行われ、その期間が通算5年を超えている場合は「無期雇用派遣」に変更し、期間の制限が無くお仕事することができます。
パートの契約期間は特に定めはありません。
期間満了を気にせずお仕事することができます。
※期間雇用パートなど予め期間が決まっているケースもあります。
給与・福利厚生の違い
基本的に賞与や退職金は、派遣もパートもどちらもありません。
通勤手当などの手当て関連は会社の規定によって異なります。
派遣の場合は、派遣会社の社会保険や福利厚生を受けることができますし、派遣はパートよりも時給が高めのお仕事が多い傾向があります。
そして、一定の条件を満たせば派遣会社が年末調整を代行してくれることが多いです。
パートの場合は、確定申告は自分で行わなくてはいけません。
拘束時間の自由度の違い
勤務時間・休日・残業については派遣もパートも選択が可能であるのがほとんどです。
派遣の場合、近年は「週3日」「短時間労働」「扶養範囲内」というお仕事も増えてきていますが、正社員のようなフルタイムの勤務条件の方が多い傾向です。
パートはあらかじめ求人に掲載されている就業時間やお休みなどの条件を見て応募するわけですから、ほぼその条件でお仕事することが可能です。
仕事に対する評価の違い
パートの場合、上司が仕事の評価を行うので業務成績などに応じて時給アップなどは割と迅速に反映されることがあります。
派遣の場合は、派遣先(勤務先)の評価を元に派遣会社経由でフィードバックされるので、少しは時間が必要になる場合もあります。
しかし、派遣スタッフが就業先で活躍できるように派遣会社がサポートしてくれるので、キャリアを上げたい方にはメリットもあります。
急な欠勤・遅刻・早退などに対応しやすいのは?
お子さんが急に体調が悪くなったり、どうしても大切な用事が突然入ってしまった場合など、急にお休みを取ったり遅刻や早退しなければいけない場面があると思います。
派遣とパートではこうした欠勤・遅刻・早退などの融通が利きやすいのはどちらでしょうか?
派遣の場合は、人材が不足している所にスポット的に入ったり、即戦力を求められて採用されていることが多いので、急なお休みを取るのは難しい場合があります。
ただし、お仕事を開始する前の面談などで子供がいるので急に休みたい時もある。などの希望を伝えられる機会があれば対応してくれる会社もあります。
パートの場合は面接の時点で子どもがいるためお休みなどに関して柔軟に対応してほしいと希望を伝えられることができます。
パートの方が、家庭の事情や子育てなどに理解をしてくれ柔軟に対応してもらいやすいでしょう。
扶養内で働きやすいのは?
主婦ならご主人の扶養に入っている方が多いと思うのですが、扶養控除についてもしっかりと確認しておく必要があります。
扶養控除制度をしっかりと改めて把握しておくことで、派遣とパートのどっちが自分の環境に向いているかを判断していきましょう!
少し前までは年収が103万円を超えると税金が高くなってしまいましたが、2018年1月から150万円に変更になりました。
主婦が仕事をする場合の年収を気をつけておきたいのでしっかりと確認しておきましょうね。
配偶者控除について
2017年までは配偶者控除を受けられる配偶者の年収上限が103万円でした。
しかし、2018年1月より配偶者控除の上限に変更はありませんが、配偶者特別控除を利用することで年収の上限が150万円になったのです。
配偶者が「稼ぐと損をしてしまう103万円の壁」となっていましたが、現在は103万円という金額を気にすることなく稼ぐことが出来るようになったのです。
配偶者特別控除について
103万円を超える収入があり、配偶者控除の適用が受けられなくても、配偶者の所得金額に応じ一定の金額の所得控除が受けられる制度のことです。
「夫の扶養から外れたら税負担が増えるんじゃない?」と心配する方も多いようですが、この配偶者特別控除は緩やかに税額が増える仕組みになっています。
この配偶者特別控除の控除対象金額も、税制改正によって年収上限が141万円から201万円に変更されました。
ただし、ご主人の年収が高い場合は奥さんの配偶者控除が減額されたり控除が受けられなくなる場合があります。
夫の年収が1,120万円以下でしたら全額控除(38万円)となりますが、1,170万円以下だと26万円、1,220万円以下なら13万円減額されます。
そして1,220万円を超えると奥さんは配偶者控除を受けることができません。
社会保険の「106万円」にもご注意!!
「年収150万円でも大丈夫ね!!」と思うかもしれませんが、ここで注意しておきたいのが「社会保険制度」です。
2016年10月から変更になった社会保険制度ですが、変更前は奥さんの年収が130万円以内であればご主人の扶養に入り社会保険料の負担はありませんでした。
変更後は、年収106万円以上(月額8.8万円以上)・勤務時間が週20時間以上30時間未満・1年以上勤務する見通しがある。
従業員が501名以上の会社で就業している。
この条件を満たすと、奥さんはご主人の扶養から外れて社会保険料を自分で負担することになります。
配偶者控除や社会保険についてご説明していきましたが、ちょっと難しいかもしれません。
しかし、ここではポイントだけ押さえて説明しているので、何度か読んでインプットしておきましょうね!
派遣はパートに比べて時給が高いケースが多いので、予想以上の年収になることもあります。
扶養内でお仕事したい場合は、派遣にしてもパートにしても慎重に決める必要がありますね。
まとめ「派遣・パートで働くメリット」
派遣とパートの違いを様々な点からご紹介してみましたが、いかがでしたか?
ここまでご紹介してきた違いで、何が良くてどれが悪いのかは、それぞれの環境によって変わってきますので、この記事を参考にして自分に合う働き方を見つけられると嬉しいですね!
最後にまとめとして、派遣・パートで働く場合のそれぞれのメリットをご紹介したいと思います。
雇用契約を直接会社と結ぶことで色々な面で融通が利きやすい
雇用契約期間に定めがないので期間満了を気にせず仕事できる
面接時に家庭事情や子育て中であることを伝えられるので勤怠の融通が利く
直属の上司が仕事評価してくれるので時給アップが迅速
扶養内で働くための調整がしやすい
時給はパートに比べると高い
派遣会社によっては福利厚生が充実している
直接上司に言いずらい希望などは派遣会社がサポートしてくれる
年末調整などの面倒な手続きを派遣会社がやってくれる
扶養内など気にすることなく働きたい場合は、時給が高く福利厚生の制度がしっかりとした派遣が良い
有期雇用なので、期間満了になれば別の就業先へ行けるのでキャリアアップに繋がる
全体的に見て言えることは、パートは時間の融通が利き扶養内で働きやすい。
派遣は派遣会社が色々とサポートしながら仕事が出来るので安心感がある。
しかし、派遣だからと言って休みが取りずらい・就業時間が長いばかりではありません。
最近では扶養内で仕事をしたい主婦を意識した仕事の紹介をしている派遣会社も多くあります。
そして、パートだからと言って何でも理解してもらえて融通が利くところばかりではありません。
自分でお仕事を探さなくてはいけないので、面接などでしっかりとこちらの希望を伝え、会社はどのような対応をしてくれるのかをしっかりと見極める必要があります。