年号の決め方にはルールがあるのか?
誰が決めるの?! どうやって決めているの?! 今までどうやって決めてきたの?!
っと気になってしまったドドヨです。
実は、ドドヨは3月がお誕生日なので平成31年にお誕生日を迎えられるのですが。
ドドヨの弟は8月生まれでして。
先日、弟が「オレ次の誕生日は新年号かぁ・・・。」なんて言っていました。
なるほどな。1月~3月までは平成かぁ・・・。
待てよ。年号ってどうやって決めているんだろう?
昭和から平成になった時は、まだ子供でしたのであまり深く考えてもみませんでした。
今回は弟と年号の話でちょっと盛り上がったので色々と調べてみたんです。
新年号の決め方にルールはあるのか?
誰が決めてどのような流れで決定するのか?
今まではどうやって年号が決まったのか?
なるほどね~。っと思うことが色々と分かったのでご紹介していきますね!
目次
年号とは?
年号は元号とも呼ばれています。
江戸時代までは「年号」が多く使われていましたが、明治時代からは一世一元の制度が定着していきました。
現在では元号について定めた法律「元号法」によって構成されています。
元号法は1979年(昭和54年)に国会で成立されています。
この元号法は2項と附則2項で構成されていてます。
<元号法>
・第1項 元号は、政令で定める
・第2項 元号は、皇位の継承があった場合に限り改める
附則
・第1項 この法律は、公布の日から施工する。
・第2項 昭和の元号は、本則第一項の規定に基づき定められたものとする。
附則の第2項に「昭和の元号」について記載していますよね。
この法律が成立されたのは昭和です。
大日本帝国憲法下では、元号に関する規定は旧皇室典範第12条に明記されていましたが、昭和22年に現皇室典範が制定されるに伴って条文が消失して法的明文がなくなりました。
しかし、その後も公的文書やメディアなどで慣例的に元号の表記が使われていました。
そして、昭和天皇の高齢化や当時の国民の80%以上が元号を使用していることから「元号法」という法律が成立したのです。
年号の決め方とルール
年号を決める時には、方法やルールがあるのはご存知ですか?
総理大臣が「これにしよう!!」っと決めていると思っていませんか?
実は、新年号を決めるためには色々なルールがあるのです!
まずは年号を決めるためのルールを知っておきましょう。
年号を決めるための条件やルールとは?
年号を決めるためには条件とルールがあります。
年号を決めるための条件は以下の6つとなっています。
年号を決めるための条件
1. 国民の理想としてふさわしいようなよい意味を持つものであること。
2. 漢字2字であること。
3. 書きやすいこと。
4. 読みやすいこと。
5. これまでに元号又はおくり名として用いられたものでないこと。
6. 俗用されているものでないこと。
出典:wikipedia
そして年号を決めるためには他にもルールが存在します。
法律などのきちんとした取り決めではないので「決めるのに気をつけているルール」なのではないでしょうか?
年号を決めるルール
【頭文字を被らせない】
近年の元号の頭文字(明治のM 大正のT 昭和のS 平成のH)と被らせない。
銀行や役所などで書類を作る時に自分の生年月日を書くことがあると思うのですが、その時に生まれた時代「M・T・S・H」の中から選んで印をつけますよね?
これらと同じ頭文字になる漢字は使わないということですね。
【公表前にバレてしまったら変更する】
昭和という元号が決まる時にこんなことがあったのです。
ある新聞社が、大正天皇が崩御した直後に、号外で天皇の崩御と同時に新しい元号は「光文」であると報道したという事態が起こりました。
しかし実際に宮内省が発表した新元号は「昭和」でした。
最終的には内閣で選定作業中に情報が漏れたにすぎず、新聞社が確証もないまま号外を出したために誤報道した。となってしまいました。
色々な説はありますが、このように公表前にバレてしまった場合は急遽変更をする事態になるそうです。
【考案者が亡くなった場合も変更する】
新年号が決定して公表するまでの間に、新年号の考案者が亡くなってしまった場合も、その年号は変更するというのです。
理由は「縁起が悪いから」なのだそうです。
選定に関わる有識者には誰が選ばれているのか公表されていないので、万が一その方が亡くなったとしても、私たちには知る余地もないのですが。
一応、そのようなルールがあるそうですよ。
年号が決まるまでの流れ
年号を決めるにあたっては条件やルールがあるということが分かりましたね。
それでは、実際に年号が決まるまでにはどんな流れがあるのでしょうか?
もう少しで終わってしまう「平成」が決まるまでの流れを例にして、その流れを見ていきましょう!
「平成」で見る年号が決まるまでの流れ
昭和54年に「元号法」が制定され、これに基づいて決められました。
王位継承が行われた時に新しい元号が決められるんですね。
では、平成が決まるまでの流れを見ていきます。
昭和64年1月7日 午前6時33分 昭和天皇が崩御
↓
その後、すぐに内閣内政審議室にて10ほどある候補から最終的に「平成」「修文」「正化」の三案に絞り、当時の首相である竹下登に了解を取る。
↓
同日午後より「元号に関する懇談会」にて8名の有識者と衆参両院正副議長に最終候補に挙がった三案を示して意見を求める。
この時、内閣内政審議室長が「明治以降の元号のアルファベット頭文字を並べMTSの後はHが据わりが良いでしょう」と述べている。
↓
その後の全閣僚会議においても「平成」で意見が一致
↓
同日14時10分から開かれた臨時閣議において、新年号を正式に決定する。
↓
同日14時36分 小渕恵三内閣官房長官が記者会見で新年号を発表
その時の発表内容はこちら
「只今終了いたしました閣議で元号を改める政令が決定され、第1回臨時閣議後に申しました通り、本日中に公布される予定であります。
新しい元号は、「平成」であります。」
↓
同日「元号を改める政令」は新天皇の允裁(いんさい)を受けた後、官報号外によって公布され、1989年(平成元年)1月8日から施工された。
「平成」が決まるまでの流れが分かりましたね!
それを踏まえた上で、今回「平成」から新しい元号になる時には、誰が決めていくのか見ていきましょう!
「平成」から新年号へ!誰が決めるの?!
「平成」が決まった流れを参考に、誰が決めていくのかを考えてみました!
1)内閣総理大臣が内閣官房長官に有識者へ新元号に相応しい案を出すように指示を出す。
現段階では安倍晋三さんが内閣総理大臣なので、安倍さんから現在の内閣官房長官である菅 義偉さんに指示を出すことになりますね。
有識者とは、元号に詳しい学者さんなどが該当するそうですが、それが誰であるかは明らかにされていません。
平成という新年号の案を出した有識者は、数年経ってからメディアの力などによって明らかにされたので、誰がどんな案を出したかが分かるのはもう少し先のことになりそうですね。
2)内閣内政審議室にて候補の絞り絞り込み
おそらく、新元号は複数ある候補の中から数個(たぶん3つ)に絞り込まれます。
そして、その絞り込んだ候補は首相である安倍さんに了解を取ることになるでしょう。
3)「元号に関する懇談会」にて意見を求める
菅官房長官が集めた有識者の他に、衆参両院正副議長に最終候補に挙がった新年号の候補を示して意見を求めます。
現在の衆参両院正副議長は以下の方々です。
・衆議院議長 大島理森(おおしま ただもり)
・衆議院副議長 赤松広隆(あかまつ ひろたか)
・参議院議長 伊達忠一(だて ちゅういち)
・参議院副議長 郡司 彰(ぐんじ あきら)
3)全閣僚会議で最終決定する
現在は「第4次安倍改造内閣」の皆さんで最終決定することになりますね。
参考:第4次安倍改造内閣
4)内閣官房長官が記者会見で新年号を発表
現在の内閣官房長官は菅さんですので、菅さんの口から新年号の発表があるのではないでしょうか?
平成が決まるまでの流れに倣えば、このような流れになるのではないかな?という予想です。
有識者の選定会議には総理大臣は出席していないので、菅官房長官に決定権があるのでしょうか?
でも、年号を新しく決める!という責任重大なことを一人で決めるのは荷が重すぎると思うので、安倍首相と菅官房長官の二人で決めているのでしょうかね?
さいごに
平成の終わりも近づき、新しい年号は何になるのかな?と気になっている人も多いでしょう。
今日は年号の決め方やルール、平成という年号が決まるまでの流れからこれから新しい年号がどのように誰が関わって決まっていくのか?をご紹介しました。
しっかりとした条件から意外と知らなかったルールも存在しましたね。
巷では、色んな予想をしている人も多いですが、国民には公表されるまでは分からないことばかりです。
だからどんな年号になるのかなぁ?と気になるのも分かりますが、新年号はこうして決まるんだ。ということを知っていただけると嬉しいですね。
ドドヨもこの記事を書くにあたって色々と調べたことは勉強になりましたね。
2019年4月1日に新年号が発表されるわけですが、どんな年号になるのか一緒に楽しみに待ちましょう!!