生活の知恵

お盆のお供えに喜ばれるお菓子と金額相場は?のし紙は必要なの?

お盆時期が近づくと、帰省する時に「お供え物、何がいいかなぁ?」と頭を悩ませることはありませんか?

親戚が多いと、他の人と同じものにならないようにしたいな。とか、せっかくお供えを持って行っても喜ばれない物にならないようにしないと。などなど色々と考えてしまいますよね。

直接「お供えは何がいい?」なんて聞けないですし、かと言って適当な物を選んでしまったら故人にもご遺族にも失礼です。

お盆の法要の後には、皆さんからのお供え物を分け合って持ち帰ることもあるので、場違いな物を選ぶと恥をかくことも考えられます。

そして、お供えの金額相場はどれくらいなのでしょうか?

あまりにも高価すぎるものは、相手も気を遣ってしまうでしょう。

お供えを持って行くときはただ包装するだけでなく、のし紙も必要なのでしょうか?

いざという時に困らないように、今回はお盆のお供えに喜ばれ相応しいお菓子や、金額の相場をご紹介していきます。

のし紙についてもふれていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

まずはお供えの基本を知ろう!

お盆には、ご先祖様の御霊を迎え入れおもてなしをするためにお供え物をするそうです。

お供え物の定番と言えば、果物やお花を連想しますよね。

それ以外だと、お線香やロウソクなども定番と言えます。

実はそれぞれには意味が込められているのをご存知でしょうか?

そして、お供えの基本である「五供(ごくう)」はご存知ですか?

まずは、お供えの基本からご紹介してきますね。

お盆のお供え物の定番は?

お盆の時期は夏なので、夏が旬の果物類がお供え用に包装されているのをよく見かけますよね。

古来より日本では「丸い物(円)=縁」を連想させるので、縁起物とされているそうです。

丸くて夏が旬の果物は「スイカ・桃・ぶどう」などですね。

また、お花もお供えの定番の一つですよね。

お供えのお花は「」が一般的ですが、百日草やカーネーションは通年でありますし、夏の花としてりんどうも良いですね。

白・薄紫・緑など落ち着いた色合いが好ましいと思います。

香りが強い花や散りやすい花は避けた方が良いです。

お供えの基本「五供(ごくう)」について

五供とは「5つのお供え物」で、それぞれにご先祖様の御霊をお迎えするための意味が込められています。

そして仏様やご先祖の御霊が喜ぶものばかりなのですよ。

香り

香りは御霊にとって上等な食べ物になるそうです。

そして、香りで心身を清め、煙で御霊や仏様と対話する意味があるのです。

お花

御霊や仏様はお花の香りも召し上がるのだそうです。

ただし、香りの強いお花をお供えするとあの世でご先祖様の肩身が狭くなる。とも言われています。

灯明

灯明はロウソクの灯りのことで、仏様の場所を明るく照らすという意味があります。

そして、供養する私たちの心を清め仏様の教えを守ろうとする気持ちを助ける。という意味も込められています。

飲食

「いんしょく」ではなく「おんじき」と読み、家族が食べている物をご先祖様にもお供えします。

故人が好きだった物も良いとされていますが、「御霊供膳(おりょうくぜん)」といって、ご飯・お味噌汁・お新香・煮物・和え物というものです。

「殺生」を連想させるお肉やお魚の食材は使わないようにしましょう。

浄水

キレイなお水をお供えすることで、お参りする人の心を清らかにするという意味があります。

お茶をお供えするのも良いとされ、一番茶が良いそうです。

お盆にお供えするお菓子の選び方・金額相場

先ほど、お供えには丸い果物は縁起が良いとご紹介しました。

しかし他の親族が果物を用意するかもしれない時、なるべくならかぶらないように他の物を選ぶとしたら「お菓子」を思いつくでしょう。

ここでは、お供えに喜ばれ相応しいお菓子の選び方と金額相場についてご紹介していきます。

お供えするお菓子の選び方

お供え用でお菓子を選ぶ時に、いくつかのポイントがあります。

このポイントを抑えることは、ご先祖さまや遺族に配慮することにもつながりますので、一緒に確認していきましょう。

日持ちする物

お供えするお菓子を選ぶ時、一番に重視しても良いのが「日持ちの良い物」です。

お供えのお菓子は、しばらくの間ご仏壇にお供えすることが多いので、下げたときに賞味期限が切れている。なんてことにもなりかねません。

目安としては1~2週間は賞味期限があるものが良いでしょう。

更に配慮するならば「常温でも日持ちする」という点です。

お盆は夏なので、傷みやすいものは避けて常温でも日持ちする物が喜ばれます。

小分けしやすい物

お盆にはたくさんのお供えものを頂く遺族にとって、ありがたいとは思いながらも「家族だけでは消費できない」というのが悩ましいところです。

なので、お盆に集まった親戚同士でお供えされたものを分け、それぞれ持ち帰ったりその場でいただいたりする場面が多いそうです。

そんな時に、遺族が切り分けて振る舞ったり持ち帰り用に包装するのは大変です。

これも配慮の一つですが、小分けしやすいお菓子は遺族の負担を減らし、頂く親族も持ち帰りやすいのです。

故人や遺族が好きな物

故人が好きだった物遺族が好きな物は喜ばれるでしょう。

あなたが地方からお供えを持って行くなら、その土地でしか買えないけど故人が好きだった物・遺族が好きな物だと「覚えててくれたのね」と喜んでくれるでしょう。

ただし、そこでも上記で挙げた日持ちする物・小分けしやすい物から外れないようにしたいですね。

親しい関係性であれば「日持ちしないけど、お爺ちゃんが好きだった○○を持って行こうと思うんだけど」と事前に確認の意味も込めて聞いてみるのもいいかもしれません。

お供えに喜ばれるお菓子

お盆にお供えするお菓子の選び方をご紹介した後は、実際にどんなものが喜ばれるのか?をご紹介していきます。

落雁(らくがん)

落雁とはお供え用としてよく目にすることがある「砂糖菓子」のことです。

見た目も綺麗でお盆の定番と言えるでしょう。

訪問先の好みが分からない場合におすすめです。

ゼリー

夏らしく爽やかな印象であるゼリーは、色んな味がある詰め合わせがおすすめです。

ゼリーは透明感があるので、色が豊富でも派手にはなりません

最近では果実入りの美味しいゼリーもあり、バリエーションが豊富です。

水ようかん

普通のようかんよりも、季節感のある水ようかんはお盆のお供えに向いています。

水ようかんは一つずつ個包装されているので、そのままいただけますし帰りに分ける場合も手間になりません。

焼き菓子

小さいお子さんがいる家庭にお供えを持って行くなら、洋菓子はとても喜ばれます。

クッキー・マドレーヌ・フィナンシェなどの焼き菓子が人気のようです。

果物よりも賞味期限が長めですし、箱を開ければそれぞれ個包装されているので分けやすいのも良い点ですね。

カステラ

幅広い世代が集まる場合は、カステラがオススメです。

カステラは衝撃で割れたり崩れたりすることはほぼありませんし、軽いので遠方から訪問する場合は、とても持ち運びしやすいでしょう。

最近では、切り分けて個包装している物もあるようです。

お供えの金額相場

お盆のお供えの金額相場はいくらくらいなのでしょうか?

現金を包む場合品物の場合では違うのでしょうか?

また、初盆は特別とされているので多少違うこともあるようです。

品物の場合、現金の場合、初盆の違いをご紹介します。

お供えが品物の場合

品物をお供えの品として用意する場合、金額相場は2,000円~5,000円くらいとされているようです。

故人やご遺族との関係性でも多少異なりますが、高価な物は相手に気を遣わせてしまいますので避けた方が良いでしょう。

お盆は毎年あるので、あまりに高価な物だとご自分も負担になってしまう可能性がありますよ。

お供えとして現金を包む場合

お供えとして現金を包む場合も、品物と同じくらいの金額相場で2,000円~5,000円くらいです。

一般的には3,000円が多いそうです。

そして、葬儀とは違うので新札でも問題はありませんが、今でも新札は良くないという風習がありますので、出来れば避けた方がよさそうです。

故人の遺族が少数家族やお一人暮らしの場合、日持ちするお菓子を用意したとしても食べきれないこともあります。

お菓子は余らせてしまうかもしれない。という余計な心配をかけたくない時は、現金で渡した方が実用的でもあります。

親戚なら「おじちゃんが好きだった物を買ってあげて」など一言添えてあげると、相手も気持ちよく嬉しい気持ちになってくれるはずです。

初盆の違いとは?

初盆の時は現金を包むことが多いそうで、それ以外にお供え物を持参する人もいるそうです。

現金は、5,000円~10,000円が相場となっているようです。

また、あなたと故人との関係によって包む金額が異なるので、以下の金額を参考にしてみてください。

  • 祖父母:5,000円
  • 親:10,000円~30,000円
  • 兄弟姉妹:10,000円~30,000円
  • 叔父叔母:5,000円~10,000円
  • それ以外の親戚:3,000円~5,000円
  • 友人・知人:3,000円~
  • 職場関係:3,000円~

故人が亡くなって初めて迎えるお盆は特別で、法要の後に会食が用意されていることも多いです。

会食に招かれた場合は、食事代も考慮して現金を包むようにしましょう。

お供えのお菓子を包む「のし紙」は必要?

お供えのお菓子を持って行く際、のし紙は必要なのでしょうか?

結論から言うと、のし紙をつけるのはマナーですので必要になります。

せっかくお菓子を持参して行っても、のし紙が無いと恥をかくかもしれません。

ここでは、のし紙の書き方や選び方をご紹介します。

のし紙の選び方

のし紙とは水引が印刷されているもので、白黒や双銀の水引を使用します。

水引には結び方があり「結びきり」を使用しましょう。

「結びきり」は解くことが難しく結び直しができないため、繰り返すことは良くないこととされる行事(お葬式など)に使用します。

のし紙の表書き

のし紙の水引の上の部分に「御供」と書くのが一般的です。

神前やキリスト教では「御霊前」となります。

名前は水引より下の部分に贈る人のフルネームを書きます。

ご夫婦や兄弟で一緒にお供えを出す場合は連名で書いてもかまいません。

4名までは連名でも構いませんが、5名以上になった場合は「◯◯一同」と書くようにしましょう。

お店でお供えを購入した場合「のし紙を付けたい」と言えば、サービスで名前を印刷してくれるので、お店にお任せしても良いでしょう。

最後に

今回はお盆のお供えに喜ばれるお菓子や金額相場、のし紙についてご紹介させていただきました。

せっかくお供えを用意したのに、マナー違反やご遺族に迷惑になるようなことは避けたいですよね。

マナーを守ることも大切ですが、一番は故人やご先祖さまを供養する気持ちです。

ここでご紹介させていただいたことを参考に、あなたの気持ちが伝わるようなものを探してみてくださいね。

今まで知らなかったお供え物の意味や選ぶポイント・注意点を知っておけば、役に立つはずです。

お盆は命日に次ぐ重要な供養の日です。

マナーに注意しつつも、感謝の気持ちを表すことができるお供え物を選んでくださいね。