新型コロナウイルスは私たちの日常生活を変えただけでなく、最近では人間関係にまで影響を及ぼしてきています。
インターネットなどで最近見聞きするようになった「コロナ離婚・コロナ絶交」。
また感染者や医療従事者への偏見の目や差別的な行為などが問題視されています。
これは、外出自粛要請や緊急事態宣言により非日常的な生活が、私たちの中にストレスを蓄積させているからなのでしょうか?
また、不安や欲求不満状態が長く続いているため、子供から高齢者まで年齢を問わず多くの人の心理状態が不安定と言えると思います。
そこで、今回は新型コロナウイルスによって人間関係が変わってしまう原因や、これから私たちはどうしていけばよいのか、一緒に考えていきたいと思います。
新型コロナによる人間関係崩壊はなぜ?!
2020年1月の年明けには「オリンピックイヤー!」と活気づいていましたよね。
2月に入ると「新型コロナウイルス」という言葉を見たり聞いたりするようになり、私たちの生活は激変しました。
日を追うごとに重篤者や死者の情報が入り、多くの人が不安な思いをし始めました。
「自分や家族・友人はコロナに罹りたくない」という気持ちを持ったでしょう。
新型コロナウイルスは飛沫感染や高濃度接触で感染すると分かり、人同士が集まらないよう・接触しないようになりました。
国や各都道府県からの緊急事態宣言・外出自粛要請がある中で、人が人を監視する目が厳しくなっています。
このことで人間関係に亀裂が入ることがあるそうです。
正義と感じてしまう
例えば、咳をだけで「コロナじゃないの?!」と言われたり。
外出自粛要請の中、他県ナンバーの車を見かけたら嫌な気持ちなる。
SNSに上げたレジャーや人が密集する写真を見て「不謹慎だ!」と叩かれる。
など、正義感があるだけに言葉に出す非難や感じてしまう不快感。
もし「ゴホン!」とした人は喘息かもしれないし喉が乾燥しているだけかもしれない。
他県ナンバーの人は、新型コロナの感染が拡大する前に他県から引っ越してきた人かもしれない。
SNSに投稿されたレジャーや飲み会などの写真は1年前(コロナ感染拡大前)かもしれない。
そういった可能性は考えられないでしょうか?
自粛していない(ように見える)人に対して「正義」という心から非難したり人間関係に影響を及ぼすことがあるのです。
不安や不満で攻撃性が高くなる
心理学でよく言われている「不安や不満で攻撃性が高くなる」ということが、現状に一致しているように思います。
普段の何も恐怖や不安などがない生活であれば非難されないことでも、この異常事態では少しのことで避難されてしまうことが多いです。
普段の生活や経済的な不安や不満で、攻撃する気持ちが高くなってしまう。のではないでしょうか?
イライラする気持ちや不安に押しつぶされそうな心境などをぶつける相手を無意識で探しているのかもしれません。
その相手が家族や恋人・友人という身近な人になるケースが非常に多いようです。
それが「コロナ離婚・コロナ絶交」の原因になっているのでしょう。
それに正義感も相まって、他人の言動にも過剰に反応してしまう。
心に余裕があれば、人を攻撃する気持ちは減るでしょう。
新型コロナウイルスの感染に対する不安、経済的な不安、自粛していない(本当にしていない)人への不満などから、自然とストレスを抱え誰かぶつけてしまうのではないでしょうか?
正義感や不快感・不安・不満などを解消するには?
正義感がダメ・間違っている。という気はありません。
しかし、その正義感が間違った判断ではないか?と考えて発言・行動しているでしょうか?
先ほどもご説明したとおり「ゴホン!」と咳をした人が本当にコロナウイルスに罹っているのでしょうか?ただの咳払いや乾燥による咳かもしれませんよね?
他県ナンバーの車に乗っている人は、外出自粛をしていない人なのでしょうか?
もしかしたら、感染拡大前にあなたの街に引っ越してきた人かもしれないですよね?
落ち着いて考えれば分かることや気が付くことが、今の状況だと冷静に判断できない場合があります。
「冷静に」とはよく聞く言葉ですが、今は特に大事な言葉だと思います。
そして最も大事なのは「私たちが警戒しなければいけないのは、人ではなくコロナウイルス」だということです。
感染してしまった人は望んで罹患したのではありません。
感染者の治療にあたっている方々は、自身への感染リスクと戦い家族などの身近な人を感染させないために、何ヶ月も家に帰らず身近な人たちに会えない生活を送っています。
普段、私たちが出しているゴミを収拾してくれる人がいなければ、街中ゴミだらけになるでしょう。
だから外に出たくなくても、ゴミにウイルスが付着してるかもしれないけど、収拾に来てくれるのです。
スーパーが休業してしまったら、私たちの食生活は崩壊してしまいます。
だからスーパーは休まず、そこで働く人たち・そこに荷物を運ぶ人たちがいるから、私たちの食生活が守られているのです。
自粛をしてない人だけに目を向けるのではなく、この状況下でも世の中の流れが止まらないように頑張っている人にも目を向けてみてください。
私自身も、そういった方々のことを思うと自分は恵まれた環境にいることや、マスクが買えないなら自分で作ろう。など自分の力で出来ることは何とかしよう!と思いました。
正義感を非難したり差別する力に使うのではなく「いい情報を聞いたから誰かに教えてあげよう(マスクや消毒液の作り方など)」とか、新型コロナウイルスと戦っている感染者や医療従事者、経済的支援が必要な人たちのためになることに使う。
簡単に言うと、今は誰もが不安・不満を持っています。そして新型コロナウイルスと戦っている最前線の人たちがいます。
その人たちのために助け合う・自分が出来る行動をする。ということが心に余裕を持たせてくれるように思います。
さいごに
今回は、新型コロナウイルスで変わってしまう人間関係についてご紹介しました。
ウイルスへの恐怖心や自粛生活によるストレス、経済的な不安などで自分が思うよりも心に余裕が無くなっているかもしれません。
それぞれが大変な局面に立たされていますが、周りを見渡してみると同じ思いをしている人やそれ以上に余裕が無くなってしまっている人が、目に飛び込んでくるかもしれません。
「医療現場がひっ迫している」と言われても現場が見えない人にとっては他人事と感じるかもしれません。
あなたの大事な家族や大好きな恋人、愛おしいお子さんやお孫さんがその医療従事者だったら?と想像してみると、実感しやすいかもしれません。
医療従事者も感染してしまった人も、また誰かの大事な人です。
ご家族と多くの時間を過ごすことでストレスが溜まり「コロナ離婚」してしまう。
自粛生活が長引き恋人や友人と会えない。とかそんなの関係ないよ!と集まろうと誘う恋人や友人に対し不快感を感じて「コロナ絶交」をしてしまう。
家族と一緒にいられることがどれだけ幸せなことか。感染したご家族は会えずにいるのです。
自粛しなければいけない時に「自粛しようよ」と言って離れてしまった恋人や友人と、その後付き合っていけるか?
このような状況である「今こそ、冷静に考えてみませんか?」
最後までお読みいただきありがとうございました。