常に冷静に状況を判断し、堅実に任務を遂行する鬼殺隊 水柱の冨岡義勇。
鬼滅の刃は登場人物の鬼殺隊員や鬼の過去が描かれることが多いですが、冨岡義勇にも辛く悲しい過去がある人物の一人です。
水柱 冨岡義勇の過去は何話で見られるのでしょうか?
冨岡義勇の過去は幼少期から最終選別の中で描かれているので、それが何話で見れるのかご紹介します。
またそんな冨岡義勇の名言や台詞もご紹介しながら人物像も解説していきます。
目次
冨岡義勇の過去 幼少期から最終選別は何話?
冨岡義勇の過去は幼少期から鬼殺隊最終選別の出来事を描いています。
原作の15巻第130話「居場所」の後半から第131話「来訪者」の前半で描かれています。
水柱となった冨岡義勇は他の柱や隊士たちに対して、心開かず常に独りで人を近づけない雰囲気を漂わせています。
他の柱に対しては「俺はお前たちとは違う」と言い放ったり、柱合会議でも他の柱と会話することもありません。
一般隊士でも継子も取らず、戦闘中に助けることはあっても必要以上の会話はしない。など言葉足らずで相手からも嫌われたり、近寄りがたい雰囲気です。
冨岡義勇がそんな言動しか取れないのには、過去の辛い出来事が関係しているようです。
次は冨岡義勇の過去についてご紹介します。
冨岡義勇の悲しく辛い過去
冨岡義勇は過去に辛く悲しい体験を2回しています。
一つは、姉である蔦子が鬼に襲われて亡くなってしまいます。
もう一つは、育手である鱗滝左近次の元で出会った錆兎の死です。
この二人は冨岡義勇にとってはとても大事な人たちで、思い出すと涙が止まらなくなり何も出来なくなる。と本人が語っています。
それでは、冨岡義勇が過去にどんな辛く悲しいことがあったのか詳しく解説していきます。
親友 錆兎の死
柱稽古に参加しない冨岡の元を訪れた炭治郎は稽古をつけてほしい。とお願いするが「俺は水柱じゃない」と断る。
更に「俺は最終選別を突破していない」と過去にあったことを語ります。
冨岡には育手の元で出会った自分と同じ13歳の錆兎という親友がいた。
同じなのは年齢だけでなく鬼のせいで天涯孤独になってしまったことも同じですぐに仲良くなったそうです。
そんな錆兎と鬼殺隊剣士を目指し最終選別を受けたが、その年の最終選別で命を落としたのは錆兎一人だけだったのです。
錆兎一人で最終選別の鬼をほとんど倒し、錆兎以外の全員が選別に受かったのです。
冨岡は最初に襲われた鬼のせいで意識が朦朧とし、錆兎に助けられています。
錆兎は冨岡を別の少年に預け、助けを呼ぶ方へ行ってしまう。
冨岡の意識が戻った時には最終選別が終わっており、七日間生き残った冨岡は最終選別に受かったのです。
鬼を1体も倒さず助けられただけで生き残った自分が水柱になっていい人間じゃない。と心を閉じ、自分の事を責め続けているのです。
姉 蔦子の死
鬼殺隊に入る前の幼少期の出来事です。
姉の蔦子祝言を迎える前日に鬼に襲われ亡くなっています。
それは弟である義勇を隠し鬼から庇って死んでいったのです。
このことは親友の錆兎も知っていることで、最終選別前に「自分が死ねば良かった」と言った冨岡に対し、錆兎が叱咤するシーンで描かれています。
「お前は絶対に死ぬんじゃない 姉が命をかけて繋いでくれた命を 託された未来を お前も繋ぐんだ 義勇」
冨岡は錆兎に言われた大切な言葉を忘れていたのです。
いえ、忘れていたというよりも「思い出さないようにしていた」のです。
それは翌日に祝言を控えていた蔦子姉さんが自分を庇って死んでしまったこと。
思い出すと涙が止まらなくなり悲しすぎて何も出来なくなってしまう。からです。
次はそんな辛く悲しい過去を背負っている冨岡の名言や台詞をご紹介しながら、その人物像についても解説していきます。
水柱 冨岡義勇の名言・台詞と人物像
普段あまり話すことが無い冨岡義勇ですが、心に残る名言や台詞があり、そこから冨岡義勇の人物像を見ることが出来ます。
ここからは水柱 冨岡義勇の名言・台詞と共に人物像も解説していきます。
「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」
生殺与奪の権を他人に握らせるな!
惨めったらしくうずくまるのはやめろ!!
そんなことが通用するならお前の家族は殺されていない奪うか奪われるかの時に主導権を握れない弱者が妹を治す?敵を見つける?
笑止千万!!鬼滅の刃 1巻第1話より
自分が留守の間に鬼によって家族を惨殺され、妹の禰豆子が鬼になってしまった炭治郎に放った台詞です。
原作やアニメではまだ冨岡の過去を知らなかったので「なんてキツいことを言うのだろう」と思った人も多いでしょうが、冨岡の過去やこの次に紹介するモノローグから、自分も経験した大切な人を失う辛さと、失いたくないならもっと強くなれ!という言葉が聞こえてきそうですね。
「つらいだろう 叫び出したいだろう わかるよ」
泣くな 絶望するな そんなのは今することじゃない
お前が打ちのめされているのはわかってる
家族を殺され 妹は鬼になりつらいだろう 叫び出したいだろう わかるよ
鬼滅の刃 1巻第1話より
「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」と炭治郎に放ったあとの冨岡のモノローグです。
自分自身も何も出来ないまま家族(姉)を失い、自分を助けた親友が命を落とした過去があるからこと、炭治郎が今打ちのめされて辛いという気持ちが分かるのですね。
それを優しく慰めるのではなく、怒りに変えて強く生きて欲しい。という冨岡の強い優しさが見られた台詞です。
蔦子姉さん 錆兎 未熟でごめん・・・
蔦子姉さん 錆兎 未熟でごめん・・・
鬼滅の刃 15巻第131話より
柱稽古に参加しない冨岡を心配したお館様に頼まれ、炭治郎が冨岡の元を訪れ「義勇さんは錆兎から託されたものを繋いでいかないんですか?」という問いかけられます。
そして、錆兎とやり取りした大事なこと「お前は絶対に死ぬんじゃない 姉が命をかけて繋いでくれた命を 託された未来を お前も繋ぐんだ 義勇」という言葉を思い出します。
そこで「蔦子姉さん 錆兎 未熟でごめん・・・」と初めて冨岡は自分の未熟さや弱さを認めるシーンとなります。
長い間 自責の念に捕らわれていた冨岡ですが、水柱としての自覚や自分自身を取り戻すのです。
炭治郎を殺した蹴れば まず俺を倒せ・・・!!
炭治郎を殺した蹴れば まず俺を倒せ・・・!!
鬼滅の刃 18巻第153話より
無限城で冨岡と炭治郎が対峙した上弦の参 猗窩座との戦いで、猗窩座の首を斬り安心した瞬間、猗窩座が崩壊せず動き出し失神した炭治郎に攻撃しようとした瞬間に放った台詞です。
冨岡が怒りの感情を露わにし、炭治郎を守るという覚悟が垣間見れるシーンです。
この後のモノローグでは・・・
託されたものを 後に繋ぐ
もう二度と目の前で家族や仲間を死なせない守る 炭治郎は俺が守る 自分がそうしてもらったように
鬼滅の刃 18巻第154話より
自分が蔦子姉さんや錆兎に守られ生きてこられたことに感謝し、錆兎と約束した「託されたものを後に繋ぐ」ということを大切にする決意が見られますね。
まとめ
鬼滅の刃 水柱 冨岡義勇の幼少期から最終選別までに起きた辛く悲しい過去について、また名言や台詞のご紹介とそこから見れる人物像についてご紹介しました。
冨岡は寡黙で人との関わりを好まない性格ではありますが、人が嫌いなのではなく鬼殺隊に身を置く自分に対して自責の念を抱いていました。
自分は自力で最終選別を突破できず、大切な家族も守れず大切な人を失ってしまった後悔や、そのことに向き合えず逃げていた自分が未熟だったと自分を取り戻すことが出来たのです。
今まで炭治郎や仲間たちにかけていた冷たく聞こえるような言葉の中にも、実は思いやりや熱い想いが込められたものというのも良く分かりましたね。
冨岡義勇は正義感が強く、家族や仲間を大切に想う優しい人物なのですね。
ちなみに、義勇の羽織は姉蔦子と親友である錆兎の形見を半分ずつ縫い合わせた物です。
悲しい過去から逃げていたかもしれませんが、その肩や背中には大切な人を忘れぬよう常に傍にいたということですね。