お中元を受け取ったらお礼状を書かないと!
とは思っても、初めてお中元を頂いた場合や仕事場でお礼状を出す仕事をお願いされたという場合、どんな文章を書けばいいのでしょうか?
近年、お中元の贈り物は昔に比べて行われなくなってきています。
ビジネスシーンでは取引先とのお付き合い・社内のお付き合いなどで未だに風習として残っていることが多いです。
個人的なお付き合いで頂くお中元とは違い、ビジネス関係で頂いたお中元にはお礼状を出さないと「この会社(人)は常識が無いな、付き合い方を考えないと」なんてことにも・・・。
そんなことにならないためにも、今回はお中元を頂いた時に書くお礼状の基本的なマナーや例文などのご紹介をします。
目次
まずはお礼状の準備!
何も準備をしてないと、お礼状を出すのがどんどん遅れてしまいます。
毎年お中元を頂いているのでしたら、今年も頂く可能性が高いわけですから、前もって準備をしておくといいでしょう。
特に仕事をしている人はなかなか準備する暇も無い。という場合もあるので、お中元シーズンに入る前に準備できるといいですね。
お礼状を出す時期は?
お中元を頂いたらお礼状を出すのは分かりますが、どのタイミングで出せばいいのでしょう?
お中元のお礼状は、お中元をいただいてから3日以内に送るのがマナーです。
もし、お中元を頂いてから1・2週間経ってしまってからお礼状を出す場合は、お詫びの気持ちをお礼状本文に入れて送りましょう。
お礼状を送るのが遅くなったからと出さないことは、失礼になります。
お中元を頂いたら「必ずお礼状を出す」ということを忘れずにいてくださいね。
お礼状はハガキ?手紙がいいの?
お礼状はハガキで出すのか、封書に入れる手紙が良いのか気になりますよね。
一番丁寧な出し方が封書の手紙で縦書きのものになります。
だからといって、ハガキで出すことが失礼になるわけではありません。
会社に届くお中元が多く、一つずつ封書用に書くのが大変な場合やお礼状の内容が第三者に知られても問題ない場合は、ハガキでも問題ありません。
ビジネスシーンで封書のお礼状を出す場合は、縦書きがマナーです。
会社でお礼状を出す場合は、上司などにお礼状はハガキか封書で出すのかあらかじめ確認しておいた方がよいでしょう。
お礼状の書き方
お礼状の用意が整い、お中元が届いたらさっそくお礼状を書きましょう。
ここでは、ビジネスシーンにおいてお礼状の内容に関すること例文・宛名や差出人の書き方などをご紹介していきます。
お礼状の構造と内容
お礼状の内容は構造を立てて書くことでスマートで簡潔な内容になります。
要点さえおさえておけば、長々と書く必要はありません。
<お礼状の構造>
- 頭語
- 時候の挨拶
- お礼と感謝の言葉
- 先方の健康や息災を願う言葉
- 結語
- 日付・差出人名
構造が分かったところで、それぞれどのような内容になるのかもご紹介します。
①頭語
お礼状の冒頭は「頭語」で始まります。
色々な頭語がありますが「拝啓」を使うのが間違いはないです。
頭語で始まれば、お礼状の終わりには必ず「結語」で終わらなければなりません。
頭語と結語の組み合わせは決まっていますので、使い方に注意しましょうね。
~頭語と結語の正しい組み合わせ~
・拝啓/敬具 ・前略/草々 ・謹啓/謹白
②時候の挨拶
時候の挨拶は季節にふれる挨拶のことで、四季の豊かな日本ならではの習慣です。
自分なりの表現で伝えることもありますが、ビジネスシーンでは定型句を使用することがほとんどです。
月によっても時候の挨拶が異なるので、お中元の季節である「7月・8月」の時候の挨拶をいくつかご紹介します。
~時候の挨拶:7月~
盛夏、猛暑、仲夏、酷暑、大暑、炎暑、盛暑、向暑、極暑、厳暑、烈暑 など
※上記に「~の候」を繋げる。
~時候の挨拶:8月~
残暑、晩夏、残夏、残炎、暮夏、暁夏、処暑、新涼、早涼、納涼、初秋 など
※上記に「~の候」を繋げる。
時候の挨拶の後には、以下の2つのような言葉が続きます。
~個人向け~
ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
~会社向け~
貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜わり、厚く御礼申し上げます。
これに続いて、相手の安否や健康をたずねたりすることもあります。
例:「暑い日が続いておりますが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?」など
③お礼と感謝の言葉
次は、頂いたお中元についてお礼と感謝の言葉です。
このあたりも定型的な文章になりますが、いくつかの例をご紹介します。
~例文:お礼と感謝の言葉~
- このたびは結構な品をご恵贈賜りありがとうございました。
ご芳志誠にありがたく謹んで拝受し、改めて御礼申し上げます。 - このたびは結構なお中元の品を賜り、誠に有難うございます。
有難く拝受しました。ご厚志に改めて御礼申し上げます。 - このたびはご丁寧なお中元の品を賜り、誠にありがとうございます。
毎々のご配慮に恐縮するとともに心よりお礼申し上げます。
平素はこちらこそお世話になっておりますのに、格別のご芳志のほど恐縮に存じます。
④先方の健康や息災を願う言葉
お礼や感謝の気持ちを伝えた後には、先方の健康や息災を願う言葉です。
お礼状を送る時期は、厳しい暑さが続く時期ですので健康面への配慮の言葉が良いでしょう。
~先方の健康や息災を願う言葉~
- これから暑さがまだまだ続きますので、皆様におかれましてもどうぞご自愛ください。
- まだしばらくは厳しい暑さが続くようです。皆さまどうぞご自愛ください。
- これから暑さが本格化しますので、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
⑤結語
①の頭語の組み合わせに合った結語を使いましょう。
頭語があるのに結語がないのは、文章としておかしいので忘れないように注意しましょう。
⑥日付・差出人名
日付はお礼状を書いた日付を書きます。
差出人名は、ビジネスシーンでは名前だけではなく社名も書くと先方に分かりやすいく丁寧です。
お中元のお礼状の見本と宛名の書き方
ここからは、これまで紹介したお礼状の書き方をふまえて、お礼状の見本と宛名の書き方をご紹介します。
縦書きのお礼状(ハガキ)の例文・見本
宛名の書き方
宛名は、会社宛て・担当部署宛・役職や肩書のある相手宛・担当者宛などさまざまです。
お礼状を送りたい相手に当てはまるものを参考にしましょう。
~会社宛て~
例:株式会社○○○○ 御中
社名のあとには「御中」をつけます。
社名が長くても(株)などと省略はしないようにしましょう。
~担当部署宛~
例:株式会社○○○○ 営業部 営業一課 御中
部署名のあとに「御中」をつけます。
社名が長い場合は、改行して部照明を書いてもよいでしょう。
~役職や肩書のある相手宛~
例:株式会社○○○○
代表取締役 △△△△様
例:株式会社○○○○営業部
課長△△△△様
社名と部署名を書いたら改行し、役職⇒氏名を書きます。
~担当者宛~
例:株式会社○○○○
営業部 営業二課 △△△△様
社名・部署名を書いてから、担当者の氏名を書きます。
さいごに
今回はビジネスシーンでの、お中元のお礼状の書き方についてご紹介しました。
お中元をいただいた会社は、おそらくあなたの会社だけではなく他にもお取引やお付き合いのある会社に送っている可能性が高いです。
もちろん、その分お礼状が返ってきているわけです。
そうすると、自分の会社だけマナーから外れたり間違ったお礼状を送ってしまうと悪目立ちしてしまうことは間違いないでしょう。
そうならないためにも、今回ご紹介したことをぜひ参考にしてみてください。
まずは、お中元を頂いたら必ずお礼状を送ることを忘れないことが第一ですよ!
お礼状は、お礼の気持ちを表す言葉はもちろんですが、先方の繁栄を祈る言葉、季節的にも健康を気遣う言葉も必要です。
しっかりとポイントをおさえ、紹介した例文や言葉をアレンジするのも良いと思います。
アレンジする際には、ビジネスシーンですので崩し過ぎないように注意しましょう。